【水理学】河川(開水路)の流れについて(ニートのぽんこつ勉強)

blenderで流体シミュレーションをしていたら水について、勉強したくなったので、今回は水理学について、自分なりにまとめたいと思います。

今回は、水理学の中の河川の流れについて勉強しました。

河川の流れ

河川の流れは流れの中でも開水路流れに属します。開水路流れは水表面がある流れのことを言います。

さらに開水路の流れは、時間的、空間的な変化の有無、その程度によって様々な流れの種類に分かれます。今回は長大河川の流れということで以下の範囲について少し勉強しました。

長大河川の流れ

漸変流は、急変流に比べて流下方向に長い区間を対象として緩やかに変化する流れです。

漸変流のイメージ

このようなゆったりした河川の流れの形状は、水深と水路床勾配が重要になります。

等流水深と限界水深

水深には、ある深さに特別なものがあります。

特別な水深
  • 等流水深:等流状態の水深
  • 限界水深:流れの特性が変化する水深

水深がこれらの水深を超えたり、下回ったりすると流れの特徴が変化します。以下にそれぞれを算出する難しい数式を書いておきますが、難しいことは置いといて、河川には、流れを特徴づけるある水深が存在することを覚えると良いと思います。

つまりその河川の流れの特徴を知りたいときは、それぞれの水深を計算し、その大小で把握することが可能というわけです。比較した水深により、等流水深が限界水深より小さければ急勾配水路、等流水深が限界水深よりも大きければ緩勾配水路と言います。

漸変流の流れの特徴

これまでのことを踏まえて、河川の流れの特徴を表すと以下の図のようになります。図は河川を横から見た図です。水が右から左へ流れます。

青線は水面形状の伝播する方向であって水の流れる方向ではありません。急勾配水路と緩勾配水路で水面の形状がどのように決まるかを表しています。

重要なのは、水深と等流水深、限界水深の関係です。等流水深と限界水深の比較から水路の勾配(急勾配水路 or 緩勾配水路)が決まり、水深と限界水深の比較から水面の伝播方向(下流から上流(常流) or 上流から下流(射流))が決まります。これだけ覚えておけば河川の水面がどのように形成されるかがわかります。

常流とは深くて緩やかな流れ射流とは浅くて速い流れと考えると良いです。

流れの変化点

流れの変化点ではどのような流れになるでしょうか。上図の例では上流からみて常流から射流に変化する点、射流から常流に変化する点があります。

流れの変化点
  • 限界流:常流から射流に変化する点
  • 跳水:射流から常流に変化する点

限界流は支配断面で表れ、流量が最大の水深といった特徴があります。

一方で跳水は、射流から常流に変化する点で見られ、渦を伴ってエネルギーが減少するため、ダムなどの減勢工に使われます。

ダムの減勢工

まとめ

今回はなんちゃって水理学として河川の水面形状について勉強しました。今後勉強をすすめるかわかりませんが、流体シミュレーションを極めるにはこの手の勉強が必要だと思っています。

参考文献

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