再配達が不要に!置き配サービス

ネット通販の需要が伸びている中で、宅配業界のニュースを最近良く耳にします。

受け取りサインが必要な受け渡しに、宅配員が勝手にサインをして玄関前に荷物を置いていったり、

時間指定をしたお客さんが指定した時間にいなかったことに対して、不在連絡票に「居ないのなら、配達指定しないで下さい」とか書かれたり。

後者については時間指定をした時間に居ないというのを連絡していなかったということで、お客さん側を否定する人が多数だったみたいです。

こういう問題は昔はあまり聞かなかったように思います。また、実際に引きこもりでネット通販をよく使う私にとっては、スルーできない話題であったので、今回は少し昨今の宅配業界について調べてみました。

宅配便と再配達の現状

近年のインターネット通信販売の伸びとともに宅配便の取扱個数は急伸しており、直近5年では取扱個数が約6.1億個増加し、2017年度の取り扱いは約42.5億個にのぼっているみたいです。

一方で、2017年10月より開始したサンプル調査によると、宅配便の個数のうち約15.0%が再配達となっているみたいです(2018年4月期調査結果)。

さらにそのうちの約4割が「配達されることを知らなかった」という調査結果となっているみたいです。これは取り寄せ商品の注文など、いつ入荷(配達)されるのかわからない商品やそもそも自分の配達に関心がない等が原因みたいです。

この約2割にのぼる再配達ですが労働力に換算すると、年間約9万人のドライバーの労働力に相当するらしいです。そう聞くとかなりの労力であることが想像できますね。

しかし問題は宅配ドライバーの労働力だけではないみたいです。

再配達はトラックなど、自動車を使って行われる場合がほとんどで、このトラックから排出されるCO2の量は年間でおよそ42万トン(2015年度国交省調査)と推計されているらしいです。

ということで宅配便の再配達は地球環境に対しても悪い影響を与えているということです。

温室効果ガスインベントリオフィスの資料に加筆

だいたい日本の運輸部門の二酸化炭素排出量が200百万トン今日ですので、42万トン(0.42百万トン)も再配達だけと考えるとまあまあな量であることがわかります。

そのため国交省の方からも

  1. 時間帯指定の活用
  2. 各事業者の提供しているコミュニケーション・ツール等(メール・アプリ等)の活用
  3. コンビニ受取駅の宅配ロッカーなど、自宅以外での受取方法の活用

上記のようにできるだけ再配達がないように注意を呼びかけています。

再配達防止の取組

最近は上記の3つのうち3つ目である宅配ロッカーを使った宅配サービスが充実してきているみたいです。

大手通販サイトAmazonでは今年3月からエリアを限定して試験的に行ってきた置き配サービスのエリア拡大を本日(7月8日)に発表しています。

詳細はAmazonのHPに書いてありますが、以下のような地域で実施されているようです。

置き配実施エリア(AmazonHPより7/8現在)

本人は不在でも受け取ることができるこの置き配サービスですが、実際は以下のような箇所が配達箇所に指定できるみたいです。

置き配指定箇所の例(AmazonHPより)

玄関や宅配ボックスはなんとなくわかりますが、自転車かごっていうのもありなんですね~。これらの設定は商品の注文画面で指定できますが、発送後の通知から指定することもできるみたいです。あとから指定できるのも便利で良いですね。

ただし、置き場所を選択する際は、安全に配達するため人目につきにくい場所、風雨の影響を受けない場所を選択する必要があるほか、マンション等の場合は、管理組合によって定められた規約に従い配達場所をご指定するなど細かい条件はあるみたいです。

もちろん指定された箇所に配達下時点で配達完了になるため、サインは不要です。

ではちゃんと届いているか心配になる方もいるかもしれません。そういう人は希望すると届けた荷物の写真をメールで送付してもらえるみたいです。結構手厚いですよね。

しかし、対面で受け取るわけではなく、荷物を一時的に外に置いておくわけですから盗難等の被害に合わないか心配という方が多いと思います。Amazonでは置き配サービスでも、商品がお届け済みと表示されているのに届いていない場合などは状況によって商品を再送して貰える補償があるみたいです。

Amazon以外にも郵便局でも同様に置き配のサービスがあるみたいです。

ここでも玄関やメーターボックス、物置・車庫等が指定できるみたいです。詳細は郵便局のHPに書いてあります。

ただし、玄関に置き配をするにはいくつか条件がありました。

  • 玄関前付近に収納用の容器が設置されていること。
  • 設置する容器に、ワイヤー等で固定するための盗難防止策が施されていること。
  • 施錠できる容器であること。
  • お客さまとの間で鍵の授受が不要であること。

実際どういう風にしたらよいかわからないですよね。

そんな人のためにこれらの条件に当てはまる置配容器として、Yper株式会社製の「OKIPPA」等が市販されてらしいです。

OKIPPA

OKIPPAは玄関先で荷物を受け取る置き配とスマホを組み合わせたサービスらしいです。

実際に玄関先に取り付けているのがこんな見た目です。

OKIPPAHPより

ワイヤーで盗難防止がされていることがわかります。

この見た目ではあまり大きくなさそうな容器のように思いますが、実際バッグの最大容量は57リットルもあるみたいです。

容器の容量は57リットル(OKIPPAHPより)

結構大きいですね。わりと大きな荷物でも入りそうです。

そして配送状況はアプリで確認でき、複数の配送業者の情報をまとめて管理できるみたいです。荷物が届くとアプリがお知らせされます。

スマポ

OKIPPA以外にも置き配サービスを行っているところがあります。

株式会社ナスタスマポと呼ばれる置き配ボックスを販売しています。

スマポ(ナスタHPより)

ナスタはもともとマンション等の宅配ボックスの開発を行っていた会社ですが、この度一般消費者向けにこのスマポを開発しています。

さきほどのOKIPPAはソフトタイプの置き配でありましたが、これはハードタイプのまさにボックスといった形状をしています。

見た目に反して軽く女性でも簡単に設置できるみたいです。また盗難防止にも力を入れており、ナスタガードと呼ばれる投函口がひろくても、外から荷物が取れないので設計となっているみたいです。

大きな特長としては、スマポに発送したい商品を入れておくと宅配業者(クロネコヤマト)が回収にきてくれる発送サービスがあることだと思います。

いちいちコンビニや宅配業者に持っていっていた発送物を対面せずに行えるのはかなり便利ですよね。

まとめ

私はネット通販をするときはなるべく時間指定をして再配達がないようにしています。それでも、時間指定ができない場合などはたまに不在連絡票が入っていて、再配達を依頼することもあります。

今回色々調べてみて再配達には大きな労働力が必要となっていること、また置き配サービスの充実によりだんだんと再配達をしなくても良いようになってきていることがわかり、より再配達がないようにしなくてはと思える良い機会になりました。

おそらく皆さんの受け取れなかったら再配達を頼めばいいやという安易な考えや無料で何回も再配達を頼める現状がこのような状況を作っているように思います。

今後さらにネット通販の利用が増える一方で労働力は徐々に減少することを考えると、この問題は非常に重要な問題ではないかと感じました。

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